鯨肉と倫理

2008年06月21日 (06:23)

グリーンピース逮捕 クジラ肉「伝票で追跡」 − YOMIURI ONLINE

環境保護団体「グリーンピース・ジャパン」(東京都新宿区)が、調査捕鯨で捕獲されたクジラ肉を宅配便会社支店から無断で持ち出した問題は、幹部ら2人が逮捕され、刑事事件に発展した。県警と警視庁は20日、東京都内の団体事務所など6か所を捜索、2人を青森署に移送して調べを進めている。グリーンピース側は「不当逮捕」と訴えているが、県警幹部は「紛れもない違法行為」としている。

普段、「野生動物の痛み」を訴えている人々が、ここまで想像力に欠けているのは、滑稽を通り越して不気味である。

クジラを獲るか、獲らないか。

捕鯨の是非論争はナショナリズムも絡んで、複雑な様相を見せている。

けれども、本来これは資源問題である。

動物を資源とみなすこと、そのこと自体にアレルギー反応を起こす人間も多い。

「自然は自然のままで」という、もっともらしい理論を無前提に信じている人も多い。

だが、地球上のあらゆるところに住んでいる「ヒト」という生物の存在を肯定する以上、地球のバランスは人間の活動抜きに図れるわけがないのである。

「自然」を特別扱いするふりして、「自然」という概念から人間を除外しようとするその心性こそ、最大の人間中心主義なのではなかろうか。

 

クジラはまぎれもなく「資源」であり、それを使うか使わないかは、感情論や宗教観を抜きにして議論してほしいものである。

倫理はその先で構成されるべきであろう。

少なくとも、既存の倫理を踏みにじって訴えても、まったく説得力はない。

タグ : 生物 捕鯨

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